今日のお話です
どうぞご覧ください
太陽系の外から、何かが来ている
今回の話は
2025年12月17日までに
公式に発表されている事実
そして天体物理学者など専門家による見解
さらに観測データに基づく分析をもとに
整理して書いたものです
ただし
公式発表というものは
「すべてを語るもの」ではなく
あくまで
「現時点で語れる範囲を示すもの」
でもあります
また、この先には専門用語が
いくつか出てきます
すべてを解説し始めると
年を越してしまいそうなので
細かい説明は今回は省略させてください
私も一つ一つ調べていったのですが
これが想像以上に面白く
気づけば夜更かし……
では、本題です
2025年7月1日
南米チリ・コキンボ州に設置された
小惑星地球衝突最終警報システム
「ATLAS」 が
太陽系内へ高速で進入してくる
ひとつの天体を捉えました
その自動観測データを解析した結果
この天体は
通常の太陽系内彗星とは異なる
双曲線軌道を持つ ことが確認されました
その後の分析により
この天体は彗星ではなく
太陽系の外から飛来した天体
すなわち
史上3例目となる恒星間天体
であると判断されました
恒星間天体には
特別な記号が与えられます
「I」= Interstellar(恒星間)
これまでに確認されている恒星間天体は
1I:Oumuamua(オウムアムア)(2017年)
2I:Borisov(ボリソフ)(2019年)
そして今回が、3例目です
そのため、この天体には
「3I」 という番号が付き
小惑星地球衝突最終警報システムATLAS
によって発見されたことから
正式名称は「3I/ATLAS」となりました
ここで
彗星と恒星間天体の違いを簡単に
彗星は
太陽の重力に捕らえられ
周期的に太陽の周りを回る存在です
一方、恒星間天体は
太陽系を一度通過するだけで
二度と戻ってこない存在です
見た目が似ていても
軌道を調べることで
両者ははっきりと区別できます
ひとことで言えば
戻ってくるのが彗星
戻らないのが恒星間天体
この違いが
3I/ATLAS が彗星ではなく
太陽系外から訪れた恒星間天体
と判断された理由です
そして、この太陽系の外から
はるばるやって来た 3I/ATLAS は
12月19日(UT基準)に地球へ最接近します
日本時間では
12月20日から21日にかけての明け方が
観測の中心となりますが
3I/ATLAS は
12等級以下と非常に暗いため
本格的な望遠鏡でなければ
その姿を捉えることはできません
なお、現時点で衝突や危険性があるという
公式発表はありません
それでも学者たちが
この天体に強い関心を寄せているのは
太陽系の外から来た天体が
放出する物質を調べることで
太陽系が生まれる以前の
より古い宇宙の情報が
含まれている可能性があるからです
このため、研究者や専門家の間では
大きな注目を集めています
この話題は、海外では
比較的頻繁に取り上げられているものの
日本のテレビや新聞では
ほとんど報じられておらず
ごく一部のメディアで触れられる程度です
日本でこの話題が
大きく報じられないのは
特別な理由があるというよりも
・危険性がない
・結論がまだ途中にある
・一般の生活に直結しない、という
視聴率を上げるには扱いにくい条件が
そろっているからかもしれません
海外では、日本のように
「事実だけを短く伝えて終わり」
ではありません
3I/ATLAS を
「結論が出た話題」ではなく
「いま議論が進んでいる最中のテーマ」
として扱い
何が分かっていて
何がまだ分かっていないのか
その整理そのものが
ニュースになっているのです
つまり海外では
「結論はまだだが
いま何が議論されているのか」
を伝える文化があり
一方、日本では
「結論が出てから教えてほしい」
という姿勢が
比較的強いように感じられます
その結果、日本の報道では
この 3I/ATLAS は
「ただの恒星間天体」として
扱われてしまうかもしれません
3I/ATLAS が
どれほどの時間をかけて
太陽系へやって来たのかは
正確には分かっていませんが
この天体は、私たちが想像する以上に
長い旅をしてきた可能性があります
そう考えると、3I/ATLAS は
「ただの恒星間天体」
ではないのかもしれません
つづく
出典:参考
・国際天文学連合(IAU)
・ATLAS(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)
・NASA / JPL(ジェット推進研究所)
・ハッブル宇宙望遠鏡・JWST 関連公開資料
最後まで読んでくださって
ありがとうございました
ではまた明日
今日も素晴らしい
1日になりますように
田中健介
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