今日のお話です
どうぞご覧ください
BS規格
BSとは
British Standard(英国規格) の略称で
イギリスにおいて制定される
工業規格のことです
その制定・管理を担っているのは
英国規格協会
(BSI: British Standards Institution)
1901年に
世界で最初の国家標準化機関として設立され
以来イギリスの産業を支えてきました
BS規格は、工業製品から建築、材料、電気
電子、品質管理や安全に至るまで
非常に幅広い分野をカバーし
製品やサービスの 品質・安全性・互換性 を
確保する役割を持っています
その中でも特に有名なのが「ねじ規格」です
世界で初めて統一されたねじ規格
「BSW(British Standard Whitworth)」
1841年、イギリスの技術者
ジョセフ・ウィットワースが提案し
産業革命で機械や鉄道が広がる中
「ねじが合わない」問題を解決するために
誕生しました
ねじ山角度は 55°
ピッチは インチ単位で表され
日本でもウィットねじと呼ばれています
(JIS B 0206 に明記)
この規格はねじの山の形状や寸法
(直径・ピッチ・角度) を決めた規格で
十字穴、すり割りといった
ねじ頭の形状は規定していなく
BSW規格の頃は
スパナ類 や すり割り付きねじ が
中心でした
その後、BSF(British Standard Fine) が
1908年に制定され
BSWよりもピッチが細かく
強度や精密さが求められる用途に
向けられました
自動車や航空機など
振動や衝撃が多い分野で重宝された規格です
また、BSW、BSF時代の
スパナ類はインチサイズで
ただし刻印は「ナット幅」ではなく
「ボルト径」で表記されていたため
刻印の数字と実際の口幅が
一致しませんでした
例)
1/2インチ BSW(標準ねじ)
呼び径:1/2インチ(ボルト外径 約12.7mm)
ナット二面幅:約0.920インチ(23.3mm)
必要なスパナ類:23mm相当
1/2インチ BSF(細目ねじ)
呼び径:1/2インチ(ボルト外径 約12.7mm)
ナット二面幅:約0.820インチ(20.8mm)
必要なスパナ類:21mm相当
同じ「1/2インチ」でも
BSFはBSWより約2.5mm小さいスパナが
必要になりそのため、BSWねじ用スパナには「1/2W」
BSFねじ用スパナには「1/2BS」
または「1/2F」と刻印されていました
こうした英国規格の表記方法は
現代の「スパナ類=ナット幅実寸」という
考え方とはまったく異なります
そして、1965年から
ISOメートルねじへの移行が始まり、
1970年代半ばには新しいクルマや
機械はISOが主流となりました
つづく
参考文献・出典
英国規格協会(BSI)公式サイト
日本産業規格 JIS B 0206「ウィットねじ」
佐藤建吉「ねじとボルト・ナットの基礎知識」
(日刊工業新聞社)
最後まで読んでくださって
ありがとうございました
ではまた明日
今日も素晴らしい
1日になりますように
田中健介
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