気付かずうちに囲まれている その4

今日のお話です
どうぞご覧ください

気付かずうちに囲まれている その4

通常、日曜日は先週の作業内容を
まとめているのですが
昨日の続きをお届けいたします

現在のAIは、人間のように
ゼロから考えているわけではありません
インターネットに散らばる
膨大な情報を集めて分析し
それらを組み合わせることで
新しいものを生み出している
いわゆる「弱いAI」です

そしてもし「強いAI」が実現すれば
その先に待っているのは
「シンギュラリティ(技術的特異点)」です
シンギュラリティとは、
AIが人間の知能を追い越し
そのAIがさらに次のAIをつくり出すことで
「技術の進歩が一気に加速する瞬間」
のことを指します

すでにAIが人間を超えている分野もあります
たとえば、人間なら一生かかる膨大な計算を
一瞬でこなし
工場では製品のわずかなキズを
人間の目より早く確実に
見抜くことができます
囲碁や将棋の世界でも
AIは名人を打ち負かしましたさらに24時間365日
同じ精度で働き続けることも可能です

しかし、これらはまだ「弱いAI」の段階です
「強いAI」ではどうなるでしょうか。

計算するだけでなく
勝手にもっと簡単に解ける方法を
見つけ出したり
工場での検査では
弱いAIが「ここにキズがあります」と
教えてくれるのに対し
強いAIは「そもそもこのラインの
ねじ締め工程が悪いです」
「ついでに改善案を出しておきました」と
頼もしく作業着の似合う工場長のように
振る舞うでしょう

囲碁や将棋の世界でも
名人を打ち負かしたあとに
「美味しい魚料理を出してくれる
居酒屋があるんだけど、どう?」と
飲みに誘ってくるかもしれません

つまり「強いAI」とは
「何をすべきか」を自分で理解し
状況に合わせて判断し
ときには改善策まで考えて実行してしまう
「歌って踊れるスナック」のような多才な存在で
つまり「考えて動けるAI」なのです

そして「考えて動けるAI」が次々と登場し
さらに自分より優れたAIを
生み出し始めたとき
人類はついにシンギュラリティを
迎えることになります

未来学者のレイ・カーツワイルは
コンピュータの性能が
人間の脳を超えるのは2045年ごろだろうと
予測しています

振り返れば
1876年にベルが電話機を発明してから
ポケットベルが登場するまでには
およそ92年もかかりました
ところが、そこから先は急加速し
ポケットベルから
重量3kg・月額基本料金2万円の
「一握りの人だけが持てる特権アイテム」
ショルダーフォンまでは17年
携帯電話(ガラケー)へは14年
そしてスマートフォンまでは
わずか8年しかかかっていません

つまり、電話の発明からポケットベルまでは
1世紀近い時間を必要としましたが
その後はわずか数十年のうちに技術が進み
変化のスピードはみるみる速くなり
その様子は、まるでシンギュラリティが
少しずつ顔をのぞかせているように感じます

そして、シンギュラリティが
本当に顔を出したとき
果たして人類は何を目にするのでしょうか

つづく

出典:レイ・カーツワイル  「The Singularity Is Near」
  
   携帯電話の普及の歩み  総務省統計局

最後まで読んでくださって
ありがとうございました

ではまた明日

今日も素晴らしい
1日になりますように

田中健介

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