技の家系の小さな工場から始まったお話 5

今日のお話です
どうぞご覧ください

技の家系の小さな工場から始まったお話 5

伊部さんはインタビューの中で
「エンジニアとしては唯一作りたい」
と仰っていました

社内ではすでに
「基礎実験は済んでいる」
ことになっていたため

伊部さんはひっそりと試作を進め
3階のトイレの窓から落とす実験を
何度も繰り返すことになります

社内のトイレで
コソコソ時計を落とすその姿は
開発者本人も「怪しかった」と
振り返っています

ある日、そんな様子を見かけた
2歳年下の 増田清人(ますだ きよと) さんが
声をかけます

「伊部さん、ひとりで何してるんですか?
なんだか面白そうですね。」

伊部さんは
「一緒にやらない?」と誘い

のちに増田さんがデザイナーを連れてきて
3人体制のチームが組まれることになります

ただこのとき、伊部さんは2人に
「基礎実験前」だとは明かさず
あえて 「実験中」 とだけ伝えました

チームになっても設計は伊部さんひとり
アイデア探し、設計、試作、落下テスト
相変わらず自分の手で積み重ねました

そして伊部さんは画期的な構造を思いつきます

それが、時計の心臓部への負担を
5つの部品で吸収する
’’5段階衝撃吸収構造”です

すぐに試作し、そして恒例の
3階トイレからの落下テストを実施します

結果は、液晶だけが破損

今までの“木端微塵”と比べれば
これは大きな前進でした

そこで伊部さんは
液晶部分を強化し、再テスト

すると今度は液晶は無事だったものの
電子部品とつながる コイルが断線
さらにコイルを強くすると
今度は 水晶デバイスが破損
壊れた場所を補強すれば
別の場所が壊れる
補強すればまた別が壊れる
まさに無限ループです

その無限ループ実験を
半年間で約200回も繰り返し

その末に出した答えは
「99%成功しない」

この時、すでに1年半の月日が経過し
諦めるという選択肢もありましたが・・・

つづく

出典:参考
カシオ計算機株式会社 公式サイト

G-SHOCKを作った男伊部菊雄)

永遠のG-SHOCK(小学館)

CASIO公式
インタビュー映像・開発者ヒストリー

最後まで読んでくださって
ありがとうございました

ではまた明日

今日も素晴らしい
1日になりますように

田中健介

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