電気に生かされる私たち その6

今日のお話です
どうぞご覧ください

電気に生かされる私たち その6

ホークスビーが強力な静電気を
発生させる装置を完成させると
ヨーロッパの科学者たちは
「もっと強い電気を作りたい」
「雷の正体に近づきたい」
という欲求から
さらに実験を加速させていきます

しかし、ここで大きな壁にぶつかります

摩擦起電器は電気を作ることはできても
その電気は 一瞬で消えてしまうのです

火花は飛ぶ光る衝撃もある

しかし、ためておけない

これでは雷の正体も
電気の正体も
どう研究すればいいのか分からない
人工の雷を作っても、電気はその場限り

この状態がしばらく続きました

そして1745年
オランダ・ライデン大学の
ピーテル・ファン・ムッセンブルークが
偶然の実験中に “電気が溜まる”現象を発見

さらに、1746年には
ドイツの神学者 E・G・フォン・クライスト も
ほぼ同時期に同じ原理を発見します

これが世界初の蓄電器
ライデン瓶(Leyden Jar) の誕生でした

今回見つかったのは
電池でも蓄電池でもなく
“蓄電器” です

ライデン瓶は電気をためる器ですが
化学反応で電気をためる蓄電池とは異なり
現代で言う コンデンサー
(静電気をためる装置) の祖先になります

電気を貯める仕組みは沢山ありますが
簡単にまとめると

「電池(一次電池)」
使い切り
化学反応で電気を取り出すだけ

「 蓄電池(二次電池)」
充電して何度も使える電池
スマホ・EVなど

「 蓄電器(コンデンサー)」
静電気をためて“一気に放つ”
ライデン瓶・電子回路

「コイル(インダクタ)」
磁気の力で電気を貯める
点火コイル・トランスなど

「 揚水発電」
電気で水をくみ上げ
落とすときに発電して取り戻す
“巨大な水の電池”

「フライホイール」
円盤を高速回転させてエネルギーを蓄える
鉄道や宇宙で利用

「 蓄熱(熱で保存)」
電気で温めて“熱”として貯める
蓄熱暖房など

となります

何はともあれ
人類が初めて電気を蓄えることに
成功した瞬間です

蓄電が可能になると
雷のモデルづくりや電気量の比較など
電気の本質に迫る研究が一気に進みました

そして、このライデン瓶を利用して
1752年、ベンジャミン・フランクリンが
「雷は電気である」と証明します

フランクリンは雷雨の中で凧を揚げ
雷の電気が凧の糸を伝って
金属の鍵にパチッと溜まる現象を確認しました

つまり、雷雲にたまった“静電気”が
そのまま鍵に乗り移ったということです

これは雷が人工の静電気と
同じ性質を持っている証拠で
雷=電気 と確定した瞬間なのです

さて、お子様・お孫様・曾孫様・玄孫様から
「ねぇ、雷ってな〜に?」と聞かれたらどう答えますか?

いかりや長介さん、仲本工事さん
高木ブーさんが「カミナリのバチ」を使って
落雷させているなんて説明はできませんよね

雷とは
「巨大な静電気が一気に放電した現象」で
「空の中でおこる“すごい静電気のパチッ”」です

音と光を付け加えると
空の中で大きな静電気が
走って光って(ピカッ)
空気がふくらんで(ドン)
通りやすい道をさがして
ジグザグに走る現象です

そして、いよいよ電気は
医学の世界でも姿を現します

出典:参考

“Electrostatic Generator – 1706”
Francis Hauksbee による静電気発生装置の実験

“When Was the Battery Invented?”
蓄電器/電池の発展を説明

最後まで読んでくださって
ありがとうございました

ではまた明日

今日も素晴らしい
1日になりますように

田中健介

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